fc2ブログ

「主語なのに負ける」プロ野球ニュースを回避したい

図2
こういうニュースを回避するための記事です

僕はヤクルトスワローズのファンだ。

8年ぐらい前、当時勤めていた会社のヤクルトファンの先輩について試合を観にいって以来、何となく気になるようになり、気づけば毎日試合の結果をチェックするようになっていた。

野球の結果は夜テレビのニュースで確認することが多い。
ヤクルトが勝っていれば、これぞ「ささやかな幸せ」といった喜びを感じるし、負ければ悔しい。

そんな、日々楽しませてもらっているテレビのプロ野球ニュースだが、1つだけ解決したい問題がある。
それは、そのニュースにおいて「ヤクルトが主語なのに負ける」を回避したいということだ。


「主語なのに負ける」とは?
テレビの野球ニュースには、試合ごとに「主語」がある。
例えばこういうものだ。

ヤクルトの先発は小川。抜群のコントロールで5回まで無失点でおさえます。
ヤクルトは1点を追う2回、チャンスで7番大引。うまく反応できたと、ロッテの有吉からタイムリーを放ち、同点に追いつきます。

対戦する2チームのどちらかにフォーカスをあてて試合の進行が語られる。これが「主語」だ。


主語に選ばれたチームはだいたい勝つ。
「だいたい勝つ」に見慣れてしまった結果、ヤクルトが主語になっている時は、最後まで見終わる前にもう勝った気持ちになってしまう。
パブロフの犬ならぬ、パブロフのヤクルトファンだ。

でも、たまに負ける。あの主語が。主語なのに。この時の悔しさったらない。
ただ負けた試合結果を見るだけでも悔しいのに、主語が負ける場合は一回勝ったと安心してしまってから負けを知らされるので、その何倍もダメージが大きい。


僕が初めてこの悔しさに気づいたのは、2013年10月4日のヤクルトvs阪神戦。この年、王貞治さんの年間ホームラン記録55本を更新していたバレンティン選手が、大台突破の60号ホームランを打った試合だ。

IMG_2615.jpg
ヤクルトは6回、大台の60号ホームランを狙うバレンティン

IMG_2624.jpg
阪神のピッチャーはメッセンジャー。その2球目。

IMG_2631.jpg
弾丸ライナーはライトスタンドに飛び込み、ついに出た!第60号ホームラン!

IMG_2648.jpg
これにはファンも大喜び!

図2
なお、試合は3対2で阪神が勝利しています。

図4
「なお、試合は3対2で阪神が勝利しています。」
これだけヤクルトにとって良い情報しか流れていないニュースなのに、最後にしれっと負けていたのだ。
あまりのギャップに見間違えかなと思い、ネットニュースで検索してみたらやっぱり負けていて、キツネに化かされたような気持ちになった。
この流れで、ヤクルトの負けを想定することなどできるだろうか。

この落胆を未然に防ぎたい。
「主語なのに負ける」ニュースには、きっと何か法則があるはずだ。
それを見つけ出して、主語なのに負けるぞ!と分かった瞬間にテレビを消したいのだ。

この気持ちが野球ファンにとってあるあるなのかは分からないが、勝手に日本中の野球ファンの期待を背負った気持ちで、「主語なのに負ける」を回避する方法を探りたい。


主語はけっこう負けていた
日本のプロ野球ファンの未来のため、まずは5月24日(木)から30日(火)に開催された34試合について、試合結果が放送された19番組を録画した。

IMG_2757.jpg

開催された試合数:34
録画した番組数:19
のべ試合数:110
1つの試合が複数の番組で放送されているので、集まったデータは全部で110試合分。
この110試合をベースに分析をしていく。

これらの放送をチェックして、各放送の主語、主語の勝敗、主語の紹介のされ方(出だしでの主語の報じられ方)などをまとめた。

図1
データはこちらからご覧いただけます。

110試合分、1つずつニュースを見て、冒頭のナレーションを文字起こししてというのはけっこう大変だったので、データが出来上がった段階でもう達成感を感じていた。
そして、膨大な情報量を前に、さてどうしようかと手が止まった。

とりあえずデータ集めれば何か分かるんじゃない?と気楽に考えて、いざ集まるとどうしたらいいか困るという、典型的なダメサラリーマンみたいだ。

仕事では、時の流れがそのままデータの存在を忘れさせてくれることもあるが、今回は何か分析しないとブログが書けないので、まずは手始めに、「主語が負ける」というのは実際どれぐらい起こっているのかを調べてみることにした。
図5 
主語が負けていたのは、110試合中30試合と27%の確率だった。

これを1番組あたりで考えると、19番組で30試合。1番組平均1.58試合。
1つの番組につき、1試合か2試合は主語が負けていることになる。
冒頭で「主語に選ばれたチームはだいたい勝つ。」と書いたが、けっこう負けてるぞ!

だがここで1つの法則が導き出せる。

図15 
1つの番組内で平均1試合以上主語が負けるのだから、最後の1試合までそれが出ていなければ、残った試合は必然的に主語の負けということだ。
ファンのチームが主語になっていた瞬間にテレビを消せば、がっかりをまぬがれることができる!

図6
主語が負けていた30試合のうち、この法則に当てはまったのが5月29日(火)の「NEWS 23」、阪神vsソフトバンク戦だ。
さっそく阪神ファンのがっかりを防ぐことができた。この調子でどんどんいこう。


図13
ちなみに、「主語なのに負け」全30試合の主語内訳はこちらの通りで、上位4チームは2017年の観客動員数トップ4と一致。
人気の球団ほどニュースでフォーカスされやすい分、「主語なのに負け」のがっかりに遭遇するリスクも高い。ファンの人も大変だ。


がっかり度の高い「主語負け」パターン
続いて、それぞれのニュースがどのような始まり方をしているかに注目した。
プロ野球ニュースには、主語にとって良い戦況から始まる場合と、悪い戦況から始まる場合がある。

(良い戦況)広島は2回、先頭の4番鈴木。スライダーをしっかりとらえ、5号ソロで先制します。
(悪い戦況)ヤクルトの先発は小川。1点リードの5回、ノーアウト1塁2塁のピンチでDeNAの2番ソト。

シンプルに考えると、やはり悪い戦況から始まった方が主語は負けそうな気がする。

図7
全110試合分、放送の冒頭部分(主語の紹介のされ方)の要素をピックアップしてフラグを立てた。
先ほどと同じくこちらからご覧いただけます。


図8
しかし予想に反して、悪い戦況から始まった場合の主語の勝敗は半々だった。ネガティブな話からスタートしたとしても、まだテレビを消すには早そうだ。諦めてはいけない。

では、同じ「悪い戦況スタート」でも、どんなものが負けているのだろうか?
データをよく見てみると、次のパターンに行きあたった。
図9
図10
②は6試合中5試合、③は4試合中3試合で主語が負けている。
「おっ、好調のあいつなら今日は勝ったのかな?」と思わせておいての負けと、連敗で傷ついている心にさらに塩をすり込む負け。どちらもがっかり度合いの高いパターンなので、すぐにテレビを消そう。


ネタばれニュースもある
ニュースを最後まで見ることもなく、テロップで結果を言っちゃってるパターンもあった。
今回調べた中で当てはまったのは、5月25日(金)にNEWS ZEROで放送された巨人vs阪神戦。

図16
満員の阪神ファンの前に立ちはだかったのは、巨人菅野。4年間負けなしの甲子園で、4回までパーフェクトピッチングを見せます。

主語は巨人。ものすごくポジティブな出だしで、今日は勝ったのかな?と思わせる内容だが・・・

図18
右上のテロップで「菅野を攻略」の文字が。。
最後まで見てしまうと100%がっかりするので、早々にテレビを消そう。

図11 

歴史的な個人記録が関わる試合も要注意
あともう1つ注目したいのが、5月29日の阪神vsソフトバンク戦。
法則①の部分で書いた通り、主語が負ける確率は全体では27%なのだが、この試合については録画できた5番組中4番組で主語が負けていた。

何があったかというと、この試合では、阪神の鳥谷選手の15年がかりの連続試合出場記録(歴代2位)が、1,939でストップしたのだ。
この日は控えだった鳥谷選手。1点を追う9回、1打出ればサヨナラのチャンス。代打で出るか?出るか?出なかった。という流れでの報じられ方が多かった。

こういった球史に残るレベルの個人記録が関わる試合は、勝敗よりもそちらにフォーカスが集まりやすいので注意が必要だ。

図14
図2
冒頭のヤクルトのやつは、このパターンですね。


「主語なのに負けてがっかり」の4割を回避
ここまでにご紹介した①~⑤の法則で、今回記録した「主語なのに負ける」30試合のうち12試合を回避できるようになった。がっかり回避率40%!
もちろんまだがっかりに遭遇してしまうケースは半分以上あるが、ダメサラリーマンからのスタートにしてはかなり頑張った方ではないだろうか。

今回110試合だけでもけっこう大変だったが、分析するにしてはそこまで多い試合数とは言えないので、またやる気が出たら、さらなる法則の解明にトライしてみたい。

コメント

非公開コメント

高瀬 雄一郎

変な設定や工作を用意して、その中でみんなでふざけてもらえるような遊びを日々考えています。
twitter:@hentekoasobi
Facebook:/yuichiro.takase

Twitter

ACCESS